ヘルプデスクとは組織内のITエンドユーザーからアプリケーションやシステムに関する疑問を受付けたり、あるいは発生した問題に対処する総合受付窓口です。企業規模が大きくなるにつれて情報システムが組織全体を管理することは難しくなり、各部門で日々発生する問題へと迅速に対処できなくなります。

そうして発生する問題が労働生産性の低下です。現代ビジネスのほとんどはITに依存しているため、そのパフォーマンスがビジネスに与える影響は絶大なものになります。逆を言えばITのパフォーマンスを向上することで労働生産性が高まり、企業はより付加価値の高い仕事に取り組むことができます。

今回はそんなヘルプデスクにとって欠かせないツールについてご紹介します。

ヘルプデスクの役割

米国をはじめとした欧米諸国のIT先進国では、企業規模を問わずヘルプデスクを設置することが当たり前になっています。それはヘルプデスクがビジネスに与える影響を十分に理解しているからです。一方でIT後進国といわれる日本ではヘルプデスクを設置している企業は大企業や一部の中堅企業に限定しているのが現状です。ただし最近ではその重要性が徐々に認識されているので、今後は日本企業でもヘルプデスクの設置に積極的な姿勢を見せることでしょう。

そんなヘルプデスク「レベル1」、の大まかな役割は3つあります。

1. ユーザーからのインシデント受付窓口

ITに関するインシデントが発生した際に、ユーザーが最初にコンタクトする窓口がヘルプデスクです。日々、様々なユーザーから電話やEmailなどで寄せられるインシデントを総合的に受付けて、それを管理します。

2. インシデントの解決

ユーザーから寄せられたインシデントがIT操作に関わるものは、ITに関する単純な疑問ならばヘルプデスクがその場で対応します。ヘルプデスク担当者は、社内ITの操作方法や仕様について精通していなければいけません。

3. インシデントの受け渡し

ユーザーから寄せられたインシデントがIT事態に関するトラブルや、システムの変更要求など高度な技術を要するものだった場合、ヘルプデスクは、それを適切な部門やベンダー「レベル 2」や「レベル 3」サポートに引き渡します。その際はインシデントに関する情報をある程度整理しておき、すぐに対応できる状態で引き渡すことが大切です。

ヘルプデスクの役割を果たすためのツール

上記で説明した役割を果たすことがヘルプデスクを設置する意義であり、そのために必要なツールとは何でしょうか?

ビジネスへの影響力が高いヘルプデスクを設置するためには大まかに4つのツールが必要だと考えます。

まず1つ目は“ヘルプサイト”です。ユーザーからヘルプデスクへ寄せられる質問ではアプリケーションの基本操作に関するものや、間違った操作をしてしまったときの対処法等が大半を占めます。そのため それらのインシデントに1件1件対応していると、いくらリソースがあっても足りないというくらいに手間と時間がかかってしまうでしょう。これを効率化するためにヘルプサイトを設置します。

ヘルプサイトにはアプリケーションに関する基本操作の情報やFAQ(よくある質問と回答)を掲載しておくことで、ユーザーがいつでも素早くそれらを検索および閲覧できる状態にします。するとヘルプデスクへ寄せられるインシデントは減少して効率性が向上しますし、それに伴ってエンドユーザー側での問題解決も迅速化します。

2つ目に必要なのが“チャットツール”です。ヘルプデスクへのインシデントは日々多数寄せられます。それらのインシデントをすべて電話で受けていると、回線が込合ったり効率良く対処できない可能性もあるでしょう。そこでチャットツールを導入することで、ユーザーからのメッセージでインシデントを受け取ることができ対応効率が向上します。近年ではチャットツールでボットを作成し、ITエンドユーザーが送信した質問に対して適切な回答を自動で返すヘルプツールを作っている企業もあるほどです。

ヘルプデスクにチャットツールを導入する際は、インシデントを寄せる際のルールを明確にしておくことも大切です。

3つ目に必要なのがITサービス マネジメント ツールです。北米ではServiceNowなどが有名ですが企業のITサービスを一元化するためのツール群を提供します。例えばこれらのツールでは一般的にITIL2011に準拠したプロセスでサービスマネジメントを標準化したり、プロセス自動化で生産性アップや属人化を排除したり、SLA/KPIやサーベイの評価でサービスレベル向上したりすることができます。また、1つ目で紹介したヘルプサイトなどセルフサービスを提供する機能なども整っています。そのためシンプルなポータルサイトで各種窓口のセルフサービス化を実現できるとともに、飛び交うメールを追うことなく、状況や統計をリアルタイムに可視化します。

4つ目に必要なのが“APM(Application Performance Management)ツール”です。これは社内ネットワークに設置し、ITシステム環境全体のパフォーマンスを監視するためのツールとなります。
ヘルプデスクはよく「事後対応のための機能」と解釈されます。しかし、1番肝心なポイントはインシデントが発生するまえに事前対処することです。たとえば水道管の管理を適切に行っている街と、そうでない街に住んでいる場面を想像してみましょう。

前者は水道管理局から管理担当者が深夜に街を徘徊して、水道管の破裂等のトラブルが無いかを日常的に確認しています。道路を実際に歩いて専用機器を持ち、水道管の音を計測することでトラブルやその予兆を察知するのです。こうすればちょっとしたトラブルやその予兆を素早く察知でき、大規模なインフラ問題に発展することはありません。この街の住民は、水道管を通じていつも清潔で綺麗な水を使用しています。

後者の街の場合、管理担当者が街を徘徊したりはしないため、水道管に発生するトラブルやその予兆を察知することはできません。そのため実際に「水道が使用できなくなった」や「道路が浸水している」といったトラブルが発生してから対応するため、住民にとっては非常に使いづらいインフラになってしまいます。「もしも水道が使用できなくなったら」というところに気を回す必要もあるため、無駄な心労が発生するでしょう。

ヘルプデスクはいわば水道局です。ITシステム全体を俯瞰しパフォーマンスを管理するための環境を整えれば事後対応ではなく事前対応としてITパフォーマンスを維持でき、ITエンドユーザーにとって快適なシステム環境を提供できます。これを実現するのがAPMツールです。

Lakeside SysTrackが提供するヘルプデスクの実現

ビジネスに好影響を与えるヘルプデスクの設置において最も大切なツールがやはりAPMツールです。「事後対応を事前対応に変える」という変革は想像以上に大きなインパクトを持ちます。そこでおすすめしたいのが、Lakesideが提供する “SysTrack”です。SysTrackは組織に次のような環境をもたらします。

  • 従業員の働き方の把握
    多様化したビジネス環境において、従業員1人1人のデスクトップおよびIT利用状況を把握し、ユーザーエクスペリエンスに影響を与える要素を監視、分析し、そのユーザーエクスペリエンスをスコア化します。
  • デスクトップトランスフォーメーション
    SysTrackを活用すれば、現在利用中のシステムに影響を与えることなく従業員の働き方に関するデータを効率的に収集することが可能です。そのためデスクトップ環境を移行する際もそれに必要な情報をスムーズに提供します。
  • IT資産の最適化
    アプリケーションの使用率、ライセンス、ハードウェア パフォーマンス、プロトコル トラフィック、バックエンドサーバーの自動検知、分析など、さまざまなものを可視化して分析します。その結果、未使用のライセンス、容量を使い切ったストレージ、ほとんど使用されないアプリケーションなどの無駄を再評価したり、目的を見直したりすることができます。
  • ユーザー操作とシステムの関係性分析
    システム環境のハードウェアとアプリケーションがどのように実行され使用されているかを明確にしたり、アクセスされたネットワーク、実行されたバイナリなど、現在と過去のエンドポイントのデータ等を把握できたりします。

今回発表したSysTrack 8.4は、新しくAIOpsツールを実装。AIを応用することで事前予防的な回避とセルフサービスを介してユーザーが自ら問題を自己診断することが可能になります。これにより「レベル1」で受付けるインシデント数を削減し、サポートを「レベル 0」いわゆる自己解決へのシフトをサポートします。

また、SysTrackではServiceNowなどのITサービスマネジメントツールとのきめ細かな統合もされているので企業や組織全体で質の高いITサービスの提供が可能になります。

いかがでしょうか?SysTrackは、ビジネスに新しい付加価値を生み出すヘルプデスクの実現にも最適です。

SysTrack ワークスペース アナリティクス ソリューション