新型コロナウイルス流行の煽りを受け、世界中の企業が新たな働き方を模索しています。ニューノーマル時代では、労働環境の抜本的な改革とレジリエンス管理が求められるでしょう。そんな時代において注目を集めているのがEUEMです。EUEMは優れた顧客体験の提供に欠かせない重要なシステムです。今回はEUEMの市場規模や重要性について詳しく解説します。

EUEM市場とは?

EUEMとは「End User Experience Monitoring(エンドユーザー エクスペリエンス モニタリング)」の略称です。Webサービスやアプリケーションに対する、エンドユーザーの利用状況やパフォーマンスを分析し、UX(ユーザーエクスペリエンス)向上を目指します。現代は、ただ良い製品やサービスを提供するだけで支持を得られる時代ではありません。IT技術の発達によって産業全体が劇的な進化を遂げ、モノが溢れる時代です。多くの製品やサービスがコモディティ化し、競合他社との差別化が困難となっています。

だからこそ「どんな体験が得られるのか」というUXが大切であり、それこそが競合他社との差別化につながる重要な要素といえるでしょう。そこで、UX向上に不可欠となるのがEUEMです。エンドユーザーをモニタリングし、利用状況に関するデータを取得・分析することでUXの向上を実現します。このような背景から、EUEMの市場規模は今後さらに拡大していくと予測されます。

レポート分析の目的とは?

EUEMの世界市場についてまとめたレポートが発行されています。一例を挙げると、シンガポールに本社を置くコンサルティング企業「Arcluster Pte. Ltd」から「エンドユーザー エクスペリエンス モニタリング (EUEM) の世界市場の予測:合成モニタリング・リアルユーザーモニタリング・ハイブリッドモニタリング」というレポートが発行されています。
参照元:https://www.gii.co.jp/report/acl692819-worldwide-end-user-experience-monitoring-euem.html

このようなレポートが発行される主な目的は、EUEM市場規模のチェックや成長計画の分析、市場競争のリサーチです。上記のレポートには、今後のEUEM市場に関する詳細な分析・予測が、企業規模別や産業別にまとめられています。また、北米、ヨーロッパ諸国、アジア、中南米など、幅広い国々での市場分析を行っているため、EUEMの世界的な市場動向を把握可能です。英文のレポートですが、EUEMの導入を検討している企業であれば一読の価値があるでしょう。

EUEM市場の今後

世界のEUEM市場は、2023年には37億ドルまで拡大すると予測されています。また、予測期間中は20%の年間複合成長率が見込まれていることから、いかにEUEMのニーズが高まっているのかが見て取れるでしょう。しかし、EUEMはまだまだ多くの課題を抱えています。たとえば、EUEMの導入において大きな課題が「レガシーシステム」です。

レガシーシステムとは、端的に言えば「時代遅れのコンピュータシステム」を指します。EUEMはエンドユーザーのシステム利用状況をモニタリングし、UX向上を目指す高性能なシステムです。したがって、EUEMシステムを管理するITインフラにも相応のスペックが求められます。古くなったシステムでは要求される情報処理能力を満たせず、パフォーマンスの発揮が困難です。古いシステムは不正アクセスやマルウェアなど、セキュリティリスクも懸念されます。レガシーシステムの刷新は、多くの企業が乗り越えなくてはならない重要な課題といえるでしょう。

EUEMの重要性

EUEMの市場規模が世界的に拡大しているのには理由があります。それは、リモートワークやテレワーク移行の影響で、UX向上がこれまで以上に重要になっているためです。2020年1月にWHOは、新型コロナウイルス感染症について緊急事態(PHEIC)を宣言しました。その結果、従来の生活様式や働き方が見直されるようになり、多くの企業がテレワーク導入を進めました。

自宅で仕事が完結するテレワークは、交通費の削減やオフィス用品が不要になるといったメリットを享受できます。しかし、生産性の低下やコミュニケーション不足、勤怠管理が困難になるなどのデメリットもあります。こうした問題を解決へと導いてくれるのがEUEMです。たとえば、エンドユーザーのモニタリング機能によって、従業員の勤怠管理が可能になります。また、アプリケーションの使用率や稼働時間などを管理することで、業務への貢献率が定量的に判断できるでしょう。コンピュータに何らかのトラブルが発生した場合に、原因の特定が容易になるというメリットもあります。

もちろん、EUEMの役割はテレワークの勤怠管理だけではありません。製品やサービスを提供している企業が導入すれば、エンドユーザーの利用状況をモニタリングすることで、さまざまなフィードバックを得られるでしょう。利用状況を定量的に分析し、パフォーマンスを適切に管理することで、顧客満足度の向上やコンバージョン率アップにつながります。従業員の勤怠管理から顧客のサービス利用状況まで管理できるEUEMは、ニューノーマル時代において不可欠なシステムといえるでしょう。

EUEMがITにもたらすメリット

IT革命以降、インターネットを取り巻く環境は凄まじいスピードで発展しました。今やインターネットなしに人々の暮らしは成り立ちません。しかし、多くの恩恵を享受する一方で、デジタルデバイト、製品ライフサイクルの短縮化、顧客ニーズの多様化といった問題も顕在化しました。そのような背景もあり、昨今のデジタル市場では複雑化するアプリケーション環境の管理や、正確なニーズ予測が求められています。

EUEMはエンドユーザーのアプリケーション利用におけるパフォーマンスを定量的に管理し、UXを最適化へと導きます。自動的なモニタリングを行い、エンドユーザーが製品やサービスをどのように使い、何に悩み、どんなUXを望んでいるのかを把握できるのが大きなメリットです。また、EUEMはトラブルシューティングにおいても威力を発揮します。たとえば、セキュリティリスクを抱えているデバイスを可視化できるため、潜在的な脆弱性やリスク要因の早期排除につながるでしょう。

SysTrackでユーザーエクスペリエンスを改善

実際にEUEMシステムの導入を検討している方におすすめしたいのが「SysTrack」です。「SysTrack」とは、EUEM分野におけるリーダーポジションに認定されたレイクサイドソフトウェア社が提供する、ワークスペース アナリティクス プラットフォームで最近ではデジタル エクスペリエンス モニタリングとして位置づけられてきています。エンドユーザーのワークスペースやアプリケーションの利用状況などを一元管理し、いつ・誰が・どのように利用したのかを可視化します。

SysTrackは、従来の運用管理ソフトウェアに比べてできることの幅が広く、独自のQuality TimeとActive Timeによって、ユーザーエクスペリエンスを定量的に管理可能です。また、オンプレミスとクラウドの両方に対応しているため、自社の事業戦略に適した運用ができるでしょう。優れた顧客体験を提供するためにも、SysTrackの導入を検討してみませんか。

まとめ

UXの向上はあらゆるビジネスにおいて重要視される課題のひとつです。モノがあふれている現代では、機能の利便性や価格だけでは差別化を図ることができません。いま求められているのは、どんなことができるのかではなく、どんな体験を得られるのかです。ユーザーに選ばれる製品やサービスは、例外なく優れたUXを提供しています。EUEMはエンドユーザーのパフォーマンスデータを可視化することで、優れたUXの提供を実現可能にするシステムです。ニューノーマル時代における変革に対応するためにも、EUEMの導入を検討してみてはいかがでしょう。