Windows 10がリリースされてから既に4年が経過しました。これまで数回の大型アップデートを実施し、追加や改善された機能、更新されたデザイン、反対に廃止になった機能などがあります。Windows 10は“WaaS(Windows as a Service)”のコンセプトのもと提供されているOSで、継続的なアップデートを繰り返すことでソフトウェアのアップグレードを必要としないのが特徴です。つまり、Windows 10は実質最後のバージョンというわけです。

そんなWindows 10へ移行してから「何だか動作が遅くなったな…」と感じるユーザーも少なくありません。もちろん従来のWindows 7などのOSとはシステム要件も違いますし、最新OSだけあって高機能なので環境によっては動作が重くなることが報告されています。

本稿では、Windows 10がサクサク動かないからどうにかしたいという方に、Windows 10を最適化する方法と企業向けの便利なツールをご紹介します。

Windows 10を最適化する方法

まず個人の方に実施していただきたいのは、特別なツールを導入しなくても行えるWindows 10の最適化の方法です。設定等を変更するだけで簡単に最適化が行えるので、ぜひ試してみてください。

1. バックグラウンドソフトウェアの停止

バックグラウンドソフトウェアとは、ユーザーがアプリケーションを利用していなくても目に見えないところで動いているソフトウェアのことです。もちろん不正なソフトウェアではなく、パソコンの利便性を維持するためのものなのでご安心ください。

ただし、その中にはユーザーが実際に使用していないソフトウェアも多いため、バックグランドソフトウェアを停止することでWindows 10のパフォーマンスが向上する場合もあります。ちなみにバックグラウンドソフトウェアは、常駐アプリケーションとも呼びます。

簡単な設定変更方法はタスクバーで右クリックをして、表示されたメニューから[タスクマネージャー]を選択して起動します。上部のタブで[スタートアップ]をクリックすると、バックグラウンドソフトウェアとして起動しているアプリケーションが一覧で表示されます。必要に応じて有効/無効を切り替えて、稼働しているソフトウェアを極力少なくしましょう。

2. Windows Defenderの無効化

Windows Defenderは、Windows 10に標準搭載されているセキュリティソフトウェアであり、デフォルトで有効になっています。ただし、個別にセキュリティソフトウェアを導入している場合は不要ですので、無効にしてその分のリソースを開放しましょう。無効化には以下の手順を実施します。

  1. Windowsキー+Rキー同時押下で[ファイルを指定して実行]を立ち上げる
  2. [名前欄]に「regedit」と入力して[OK]をクリックする
  3. 管理者権限が求められるため[続行]をクリックして[レジストリーエディター]を起動する
  4. 画面左部の[HKEY_LOCAL_MACHINE]をクリック
  5. [SOFTWARE]をクリックする
  6. [Policies]をクリックする
  7. [Microsoft]をクリックする
  8. [Windows Defender]をクリックしてWindows Defenderのレジストリエディターを開く
  9. 編集メニューから[新規][DWORD]をクリックする
  10. レジストリが追加されるので[名前]欄に「DisableAntiSpyware」と入力する
  11. 新しく作成したレジストリで右クリックをして[修正]をクリックする
  12. 値の編集画面が表示されるため[データ]欄に数字の「1」を入力する

3. Windows 10を最新状態に保つ

従来のWindows OSと違い、Windows 10は定期的にアップデートされます。これに都度対応していないと、Windows 10が最新状態に保てなくなり動作が遅くなる原因になったり、セキュリティ低下が起きる原因になったりもします。これは逆にリソースを消費するため動作が遅くなる可能性もあるので注意が必要ですが、どうしても遅いという場合には最新化する方法もありでしょう。

Windows 10のアップデートに対応するためにはスタートメニューを開き、[設定(歯車マーク)]をクリックして[更新とセキュリティ][Windows Update][更新プログラム]の順にクリックします。アップデートチェックが開始され、すべてに対応していれば「お使いのデバイスは最新の状態です」と表示されます。

対応していないアップデートがある場合は、自動的に更新プログラムがインストールされます。

4. HDDまたはSSDをデフラグする

デフラグとは“デフラグメンテーション”の略です。断片化されたファイルを統合し、Windows 10のパフォーマンスを向上する対策となります。デバイスは常にHDDやSSDにデータの読み書きを行っています。これを何度も繰り返すことで、1つのファイルが連続した領域に収まり切らず、複数の領域に分断化します。

ファイルが分断化するとデータ読み込みに複数の領域にアクセスしなければいけないため、それによってWindows 10のパフォーマンスが低下します。定期的にデフラグを行うことで、断片化されたファイルを統合しパフォーマンスを向上できます。

WindowsキーとXキーを同時に押下し、表示された一覧からコントロールパネルを選択したら、[システムとセキュリティ][管理ツール][ドライブのデフラグと最適化]の順にクリックします。デフラグを行いたいドライブを選択し、分析をクリックしましょう。分析が完了すると「〇%が断片化されています」と表示されるので、断片化されているファイルがある場合は同じドライブを選択したまま最適化をクリックしましょう。

時間はかかありますがデフラグ中もデバイスは利用可能なので、定期的に行うとWindows 10のパフォーマンスを向上できます。

Windows 7に比べてWindows 10は重い?

実はWindows 10はWindows 7に比べ、より高いシステム要件が要求されます。そのため、利用しているPCのスペックによってはWindows 10で動作が重くなることがあります。たとえば、Windows 10ではWindows 7に比べて以下のように、グラフィックリソースを多く消費します。

  • OSのグラフィック使用量:約1.5倍
  • Officeのグラフィック使用量:約12倍
  • Outlookのグラフィック使用量:約1.85倍
  • Skype for Businessのグラフィック使用量:約5倍

※SysTrack Communityデータより
※White Paper 「GPUアクセラレーションを活用したユーザーエクスペリエンスの向上」では、SysTrack Communityのデータを使ったWindows 7とWindows 10におけるグラフィック性能の違いを詳しく解説しています。

さらにWindows 10では数年に1回だったアップデートが年間2回のアップデートに変わり、SAC(Semi-Annual-Channel)と呼ばれる18ヵ月間のサポート期間が用意されています。この変化から、企業は少なくとも6ヵ月のサイクルで更新プログラムが現行のシステム環境にどのような影響を与えるかを検証する必要が生じます。そのためWindows 10の運用においては既存で問題の発生しているPCの特定に加えて、更新ごとに全社のWindows 10 PCのパフォーマンスを継続的に監視する必要があるのです。

ご参考資料
Solution Brief:Windows 7の社内状況の把握からWindows10へのアップグレード時の影響を把握し移行と運用をスムーズに
White Paper:Windows 10へのアップグレード:SysTrackを使用して移行を成功させる

Windows 10を最適化するツール

SysTrack(シストラック)は、システム環境におけるあらゆるパフォーマンスを監視および向上するための製品です。

Windows 10のパフォーマンス管理・ヘルスチェックにSysTrackを取り入れると、デスクトップとサーバーの情報や使用パターン、リソース使用率を詳細に把握できます。つまり、全社のWindows 10を利用中のPCにおける問題点などを簡単に把握することができます。

Windows 10の優れたパフォーマンスと最高のユーザーエクスペリエンスを実現するためにSysTrackをご検討いただければ幸いです。