企業においてPCを導入する際には、その運用を最適化するPCライフサイクルマネジメントが必要不可欠です。自社で取り組む際の課題や効率化を図るためにも、外部サービスの活用についても検討することがおすすめです。

本記事ではPCライフサイクルマネジメントの概要や、具体的な作業、効率化のポイントについて解説します。

PCライフサイクルマネジメントとは

PCライフサイクルマネジメントとは、PCの導入から廃棄に至るまでの流れや、運用管理をする手法です。「PC Life Cycle Management」を短くし、「PC-LCM」と略称で記述されることもあります。

PC導入やITシステムの構築には、機器やソフトウェア、アプリケーション等の購入費や、管理維持費、人件費や廃棄費など、さまざまなコストがかかります。
こうしたコストの総額を、TCO(Total Cost of Ownershipの略称)といいます。PC1台当たりのTCOは年間100万円を超えることも多く、どの企業においてもTCOの削減は大きな課題です。
PC-LCMサービスの導入はIT資産管理の効率化をサポートし、TCOの最適化へとつなげてくれるのです。

PCライフサイクルマネジメントでの具体的な作業

PCライフサイクルマネジメントでは、具体的に以下のような5つのフェーズに分けて管理を行います。

  • 企画
  • 調達
  • 導入
  • 運用
  • 廃棄

それぞれのフェーズについて、詳しく解説しましょう。

フェーズ1:企画

PCライフサイクルマネジメントの第一のフェーズは、「企画」です。

企画のフェーズでは、企業や組織の現状分析やプランニング(計画)、運用に関する各種設計を行います。
現状運用調査や課題分析を行い、必要となる機器の台数を算定。運用の移行計画や年間スケジュールなども、このフェーズで作成します。また運用管理において必要となる役割分担や実施体制の設計や、セキュリティや運用ポリシーなどの策定も行います。
場合によっては運用に関する各種契約が必要となり、そうした手続き等もこの「企画」のフェーズに含まれる作業です。

フェーズ2:調達

「調達」のフェーズでは、企画のフェーズでの計画を元に機器の仕様やサービスを選定し、具体的に必要機器を調達します。
PCライフサイクルマネジメントにおいては、ベンダーによって機器導入にかかるコストにばらつきのある点が課題視されています。
調達の際には自社のニーズに合うよう、通信キャリアやメーカーからの一括購入や、コストに応じて3年・4年・5年など数年単位でのレンタルも検討しましょう。

フェーズ3:導入

「導入」では、PCのマスターイメージの作成やキッティングを行い、使用できる状態にします。キッティングではPCの設置や周辺機器の接続などハードウェアの初期設定や、OSや各種ソフトウェアのインストールやセットアップなど各種初期設定などを行います。
キッティングの作業は専門制も高く作業も膨大なため、PCの台数が増えるほど負担が増します。またセットアップや障害時の対応などについては、より専門的な知識を要することもあり、IT人材スキルや人員不足なども導入の課題となります。
組み立て設置を含めた導入作業をアウトソーシングすれば、こうした人員やスキル不足による問題も解消し、導入にかかる業務の負担も軽減できるでしょう。

フェーズ4:運用

導入後のPCを健全な状態に保つのが、「運用」のフェーズです。PCを使用する上では、ソフトウェアやセキュリティソフトのアップグレード対応が欠かせません。
またPCの不調や故障の際にも、修理対応などのPC保守が必要です。PCのトラブル時や操作の問い合わせ窓口として、コールセンターやヘルプデスクの設置なども必要となります。
そのほかにも、管理番号ラベルの貼り付けや管理台帳への記帳など、資産管理やそれに付随する作業も発生します。
こうした保守や運用を、情報システム部門が一手に担うのはかなりの負担です。業務の負担を軽減するためにも保守作業やヘルプデスク対応などは、外部の運用サポートサービスを利用すると良いでしょう。

フェーズ5:廃棄

PCの入れ替えや処分をする際は、適切な手順と方法で「廃棄」することが重要です。ごく一般的な操作では、ハードディスク上の情報を完全に消去できません。このような作業はデータ消去サービスを利用し、データ復旧ができない状態にして破棄します。
まだ使える状況で入れ替えや廃棄が必要となるケースにおいても同様です。このような場合にも不要なPCに残っている情報を確実に消去してもらえるようなサービスが望ましいです。
使用済みのPCの撤去から引き取り、データ消去まですべて対応してくれるサービスなどを利用すると、業務の効率化にもつながり安全性も高くなります。

PCライフサイクルマネジメントのポイント|効率化とは

PCライフサイクルマネジメントで効率化を図るには、以下の3つのポイントが重要です。

  • 運用管理のアウトソーシング
  • 運用コスト削減
  • セキュリティ強化

ポイントごとに解説していきます。

煩雑な運用管理の削減

PCライフサイクルマネジメントで最も負担が大きいのは、導入や運用にかかる部分です。PCやソフトウェアの調達も含めてアウトソーシングすることで、煩雑な業務や専門のスキルを要する作業による負担を軽減できます。

運用コストを削減

運用コストの削減においても、外部サービスの利用は非常に効果的です。自社にIT専門の人員や部署を設置する場合と比べると、サービス利用の方がはるかにコストはかかりません。結果としてTCOの大幅削減へとつながります。

セキュリティの強化

外部からの攻撃や情報漏洩を防ぐためにも、社内PCのセキュリティ対策やリスク管理は必須です。とはいえ自社で管理や廃棄まですべてを対応しようとすれば、それだけ負担やリスクも高まります。
こうした対策や管理は専門のサービスにアウトソーシングすることで、ITガバナンスの整備やセキュリティ強化が実現します。
データの完全消去などもあわせて依頼すれば廃棄時の情報漏洩も回避できるため、自社でセキュリティ管理を行う際の品質のばらつきやリスクの低減にもつながるのです。

まとめ

PCライフサイクルマネジメントは、企業のPC導入や運用において非常に重要な管理手法です。
SysTrack」は、個々のリソースの利用状況を詳細に把握することができるためIT資産の最適化とコスト削減を実現します。
業務の効率化やセキュリティ強化、TCO削減などの観点から見ても外部サービスを活用も効果的なケースもあります。アウトソーシングの際は、コスト削減だけでなくIT資産の最適化も図れる仕組みやサービスを提供する会社がおすすめです。