かねてより日本はIT人材不足が問題視されています。しかし、現代の企業は戦略的なITの実現に向けて多くの時間を割く必要がある中で、なかなか既存システムの運用保守に時間や人を割けないことも事実です。例えばユーザー部門から「システムパフォーマンスが遅い」と苦情が来た場合には、リソースが逼迫している中で迅速かつ的確に問題を解決しなければなりません。本記事では、システムパフォーマンスを改善するためのステップをご紹介します。

システムパフォーマンス改善では必ず「問題の定義」を行う

システムパフォーマンスの改善において特に大切なステップが「問題の定義」です。何が問題なのか?誰が困っているのか?なぜ問題が起きているのか?などが明確になっていなければ、的確な改善は見込めません。そして現場において意外と、このステップを飛ばしてシステムパフォーマンス改善に取り組んでしまうケースが散見されます。「急がば回れ」という言葉があるように、まずは冷静になって「問題の定義」へ取り組むことが重要です。

ステップ 1.システムパフォーマンスの低下を感じているのは誰?

システムパフォーマンス改善で大切なことは、「誰がどのような問題を感じ、それをどう解決するか?」ということなので、最初に行うべきはシステムパフォーマンスの低下を感じているユーザーを特定することです。顧客なのか、部門ユーザーなのか、マネージャーなのか経営者なのか、現場の担当なのか、多くの問題は複数関係者に影響を及ぼしますが、誰の問題なのかをしっかりと定義しておくことで、問題に優先順位を持つことができます。

ステップ 2.ユーザーにとって何が問題なのか?

単純に「システムパフォーマンスが低下した」という理由だけで改善作業に取り組むと、気づかぬうちに非効率的なアプローチで改善しようとすることが多々あります。例えば、「お客様のシステムが遅いから何とかして」という上司からの依頼で開発によって処理時間を短縮したところ、問題の本質はそこにではなく、前処理にかかっていた時間が短縮されるようお客様に助言するだけで十分だったというケースがあります。この場合、「ユーザー(お客様)にとって何が問題なのか?」を明確に切り分けていないと解決が難しいものです。

100時間かかっていた処理に対して労力をかけてプログラムを変更したところ95時間にしかならないケースもあるでしょう。しかし、開発とは別の方法で改善作業に取り組んでいたら、処理とは無関係のところで数十時間の削減に成功していたかもしれません。必ず「ユーザー(お客様)にとって何が問題なのか?」を明確にしましょう。

ステップ 3.いつ頃から発生した問題なのか?

問題の原因を究明するにあたり、そのシステムパフォーマンスが「いつ頃から発生した問題なのか?」を明確にしておくと良いでしょう。問題の発生時期から原因を特定できる可能性が高いですし、状況把握として欠かせません。その際は、複数のユーザーからヒアリングを行い、影響範囲を確認しながら各ユーザーの意見をまとめてシステムパフォーマンス低下が起きた時期を特定します。また、再現性があるのかなども確認しておくと良いでしょう。

ステップ 4.業務に対する影響度はどれくらいなのか?

IT技術者のもとには日々様々なトラブル相談が寄せられます。当然ながらシステムパフォーマンス改善だけではありません。そのため、日々の作業を効率的にこなせるように問題に優先順位を付けることが大切です。その際に大切なのが「業務に対する影響度はどれくらいなのか?」を考え、改善優先度の高い問題から取り組むことです。ただし、時には問題の影響度が把握できない場合もあります。その際は「この問題を放置するとどうなるのか?」と考え、影響度を測定する基準にしましょう。

ステップ 5.問題の対象となるシステムはどれか?

実際の改善作業に入る最終段階では、問題の対象となっているシステムはどれかを正確に把握します。「システムパフォーマンスが低下したから早急に改善してほしい」と連絡が寄せられると、一にも二にも改善に取り組まねばという考えになりがちですが、問題の対象となっているシステムを事前に明確にしなければ、せっかく取り組んだ改善作業も手戻りが発生する可能性が高くなります。プログラムが原因で遅いのか、プログラムを動かすアプリケーション環境もしくはハードウェアが遅いのか、たまたま複数ユーザーでアクセスしたからなのか、ネットワークが遅いのかなどなど考えられる原因は山のようにあるはずです。そうしたトラブルを回避する意味でも、対象システムしっかりと絞り込んでから改善に当たりましょう。

「SysTrack」で問題の特定・切り分け、原因の究明を速やかに行う

ここまでシステムパフォーマンス低下が起きてから改善作業に至るまでのステップをご紹介しました。ステップ的に見れば5段階で終了するものではありますが、実はシステムパフォーマンス改善は、思っている以上に複雑なものです。まず、「何が問題なのか?」と問題の特定と切り分けを行うのが難しく、昨今ではクラウドやVDIなども入り混じったシステム環境を構築している企業も多いことから、調査対象が多岐にわたることもしばしばあります。また、システムが複雑なことから結局何が問題なのかを把握することが難しいのです。

そうなると、原因の究明を速やかに行うのも難しいでしょう。システムパフォーマンス低下は特定の原因が存在するわけではなく、複数の端末やアプリケーション、ネットワーク等の原因が重なって問題が顕在化するケースが多いことを考えると問題の特定は容易ではありません。

Lakeside Softwareの「SysTrack」は、ユーザーの端末の極めて軽量なエージェントをエンドポイントに搭載することで、ユーザー視点でシステムパフォーマンスの状況を監視できます。また、サーバーやアプリケーション、ネットワークごとのパフォーマンスなども把握できるため、システムパフォーマンス低下が起きた際も問題の特定・切り分けと原因の究明を速やかに行うことが可能です。

システムパフォーマンス改善に効率的に取り組みたい、ユーザーが感じているパフォーマンスを常に監視したいなどのニーズがある場合は、ぜひSysTrackをご検討ください。
こちらのビデオでSysTrackによるシステムのヘルスチェックをご紹介していますので、ぜひご覧ください。