これまで2回にわたって9.0.9の新機能を紹介させて頂きました。

これまでは比較的目に付く更新を取り上げていましたが、本稿では比較的目立たないけど確実に便利になっている機能更新を紹介します。

PULL方式のコンデンス

SysTrackではエージェントが1日に1回サーバーにデータをアップロードする処理(コンデンス)が走りますが、この時間はエージェントによってばらばらでこれによって大規模な環境でも負荷が大きくなることなくデータを集約することが出来ていました。

ただし、5000エンドポイントを超えるような大規模な環境ではこれによる負荷分散も十分でなく、Visualizer の更新などのサーバータスクと同時に多数のコンデンスが走ったりするとサーバーの負荷もDBの負荷も高くなってしまうことがありこのような事態になった場合にはある程度DBをチューニングしたり、サーバーやDBの性能を上げたりするような対処が必要になる事が度々ありました。

 9.0.9では、このような大規模環境のコンデンス処理に対応するため、サーバーの負荷に応じて適宜Condenseを行うPull型のCondenseモデルが導入されました。つまり、エージェントが適宜アップロードを行うのではなくマスター側がチャイルドにCondenseを負荷に応じて指示するような動作になります。

手動によるコンデンス実行はこれまで通りに実行可能ですが、大規模環境でのコンデンスの処理時間を大幅に改善することが出来るようになりました。弊社のクラウド版でもアップデート後にCPU使用率が10%以上削減されたことを確認しています。

センサーインスタンス

AIOps の欄からSensorの一覧を見る際にセンサーの名前だけでは具体的な状況が想定しにくい問題に対して、追加の情報を表示する「センサーインスタンス」と言う仕組みが導入されました。

例えば以下のように「Critical Application Performance」(ユーザーがよく使うCritical Applicationでハングなどが発生した場合に発生するセンサー)などではどのアプリケーションの問題かを明示するようなサブカテゴリ(vmware.exe)が表示されていますが、これがセンサーインスタンスになります。

また、Officeのアドインの読み込みなどの問題を示す「Long Add In Load Time」センサーは以下のようにどのアドインについて発生したのかを分かるようなセンサーインスタンスが表示されています。

このようなセンサーインスタンスに対応したセンサーも適宜増強されていく予定です。

センサーインスタンス

(クラウド版のみ)動的なVisualizerの更新 (On-Demand Visualizer Refresh)

こちらもあまり気付かれない機能かもしれませんが、大規模環境のSysTrack でのスケーラビリティを改善する取り組みの一つです。

大規模環境かつ、多数のグループが作成されているような環境でVisualizer用のテーブル更新処理は非常に重い処理でした。

これはすべてのVisualizerのテーブルをすべてのグループについて更新する必要があったためです。

9.0.9では一定期間のテーブルの利用状況をモニタリングし、アクセスされていないテーブルについては更新を行わないようになっています。

これらのテーブルは使用不可になる訳でなく、実際にユーザーがアクセスした際に以下のようにオンデマンドでデータが生成されてアクセス出来るようになります。

(クラウド版のみ)動的なVisualizerの更新 (On-Demand Visualizer Refresh)

(クラウド版)テナント作成時の言語選択

これまで日本リージョンで稼働するクラウド版のテナントは日本語UIでしか提供することが出来ませんでした。

そのため、英語版でUIを提供する必要があるお客様は米国やオーストラリアのクラウド基盤を使用する必要があったのですが、本リリースからはテナント作成時に言語を指定することが出来るようになっています。

作成方法について不明な場合はレイクサイドまでご連絡ください。

多数のセンサー更新

センサーの更新はビルドの更新サイクルとは関係なく定期的にSysTrack Kits (Factory Sensors)の形で更新を提供していますが、9.0.9での更新でもますます強化されています。

特にCitrix Cloud関連のモジュールでのセンサーがこのビルドでは強化されています。

アップデートの詳細はReport CenterのDocuments > Sensorsカテゴリの配下にドキュメントがありますので是非こちらで最新の更新情報をご確認ください。(リリースノートにも更新情報は記載されています)

多数のセンサー更新

9.0.9の更新情報に関する記事はこれで終わりですが、まだ触られていない方はSysTrack  9.0.9を是非一度お試しください。

参考