本稿では Desktop Visualizer の方でもObservationsの使い方について解説を行います。
だいぶ間が空いてしまったのでこれまでの記事を整理します。

目次

  1. Visualizerを触ってみよう Part 1 (Enterprise – ダッシュボード)
  2. Visualizerを触ってみよう Part 2 (Desktop – ダッシュボード)
  3. Visualizerを触ってみよう Part 3 (Enterprise - Observations)
  4. Visualizerを触ってみよう Part 4 (Desktop – Observations)

まず、Visualizerで使用されるObservations やPerspectiveなどの用語については、Part 3 の記事を参照してください。始めに DesktopのObservationsの内容の多くは Enterprise ページのObservationsと同等の内容になっています。したがって、Part 3の記事をご理解頂ければ基本的には同様の感覚で使用することが出来ます。
したがって、今回は各Observationsの操作はドキュメントへのリンクを中心にまとめさせていただき、具体的な分析例を中心に紹介させて頂こうと思います。

Observations のデータセット

まず各Observations のデータセット(Perspective)へのメニューは以下を参照してください。

データセット 説明
Application Faults アプリケーションのクラッシュやハングなどの問題が着目しているユーザーやシステムにどのような影響が与えたのかを分析します
Application Latency 各アプリケーションが外部のサーバーやデータソースにどのように接続して遅延がどこにあるかを分析するための情報を提供します
Application Virtualization 仮想化で注意が必要なアプリケーションを分析します。ドライバーやサービス、アドインなどの利用状況を確認することが出来ます。
Applications アプリケーション毎のリソースの使用量や起動時間やバージョンの分布などを分析することが出来ます。
Boot and Login マシンの起動やログイン時間に関する情報を確認することが出来ます。
Computer Concerns USB機器などの周辺機器の利用有無、PCの移動(サブネットの変更)などがある端末を分析することが出来ます
Computer Performance システム毎のリソースの利用量を分析します。
Hardware CPU/OS情報/グラフィックボードの情報/CPUやメモリの容量などの情報を分析します
Health ユーザーエクスペリエンススコアの要因分析などをするために使用します。
People グループ毎にCPUやメモリの利用量平均などを分析するためのページです。Personas モジュールの方がよい場合が多いのではないかと思います。
Popular Web Sites Webサイトの訪問履歴などを分析することが出来ます
Power 電源管理などの情報を表示します。
Software Packages ソフトウェアのパッケージ単位での利用状況やランタイムの依存性などを分析するのに使用します。
Storage OS/プロファイル/プログラム領域/ページファイルなど領域ごとに利用されているディスク領域の割合を分析するためのツールです。Disk Cleanupなどの必要性を判断するのに利用します。
System Mobility 各システムの使用しているサブネットの数や移動の有無を分析します。

Application Virtualization の情報を見てみる

それではまずObservation からApplication Virtualizationのページを見てみます。

Application Virtualization では仮想化やアプリケーションのレイヤー化を行う際に直面するアプリケーションの複雑さを評価します。
Basic ページで表示される”Complexity”はSysTrackが独自に計算した各ソフトウェアパッケージの複雑さを相対的にスコアリングした値を表示します。(高スコア=複雑性高)
また右端に表示されている「App Virt Concerns」が検知されたアプリケーションの考慮点の数です。

これらの詳細な内訳は「Virtualization Concern Details」で確認することが出来ます。

ここを見てみるとSysTrackは以下のような観点でアプリケーションの複雑さを評価していることが分かります。

  • デバイスドライバーの有無
  • サービスの利用
  • Office アドインの有無
  • IE拡張の利用
  • シェル拡張の利用
  • IEツールバーの利用
  • 16bitアプリケーション
  •  64bitアプリケーション

上記のような要素がある場合には、アプリケーション仮想化を行う場合やアプリケーションのレイヤー化などを行う際には必ず課題になる部分です。
利用頻度や業務の必要性が低ければ仮想化環境では使わないようにすることを検討したり、対応が必要な場合にはあらかじめ影響度を考慮するなど重点的に対応を検討することが出来ます。
ドリルダウン列をクリックすると詳細な情報(例:導入されるサービスやドライバーの名前など)を確認することが出来ます

Computer Performance を見てみる

Computer Performanceページは、Desktop VisualizerのDashboardページから「Assessment Status」または「Health Status」ペインをクリックした際にも表示されるページとなります。(Health Status ペインなどについてはPart 2の記事も参考にしてください。)

はじめに表示されるBasicペインのStatus列は上記のHealth Status/Assessment Statusの情報を示しています。ここをクリックするとStatusがRedやYellowの場合には問題とそれぞれの閾値情報が表示されます。

ここではそれぞれ 「CPU Avg Connected」や「Mem Avg Connected」と言う値がありますが、それぞれ「ログオン中のCPU利用量平均」や「ログオン中のメモリ利用量平均」を示しています。ここで%表示が少し分かりにくいのですが、フィールドヘルプを見ると、「Core i7 のミッドレンジデスクトップの性能を100%とする」と言うような説明がされているのですが、SysTrackではこの場合16,000MIPS/150 IOPSを基準にしています。(Core i5のデスクトップと言う表現を使用している場合には8,000MIPSが基準になります。)
ここではCPU/Memory/IOPS/Network帯域 などの基本リソースに加え、アプリケーションのグラフィック利用時間などもここで確認することが出来ます。

Computer Performance ページではグラフィック利用量の分析を行うことも出来ます。
Perspectiveから「Graphic Acceleration Usage」を選択すると以下のようなページになります。

こちらから各コンピュータでアプリケーションやブラウザでグラフィック処理を使用していた時間をまとめています。
(グラフィックで非常に重い処理が走った場合も軽い処理が行われた場合も同等に加算されているため、グラフィック利用時間は必ずしもグラフィック処理の量とは比例しません。)
VDI環境などではソフトウェアのグラフィックカードのみの環境も多いため、移行前に非常にグラフィック利用の多いユーザーの場合は注意する必要があります。

Storage ページを見てみる

SysTrackではユーザーの保持しているファイルの情報などは保持していません。
しかし、ユーザーのシステムがどのようなデータで占められているかを分析することが出来ます。

それぞれのフォルダ種別については以下のようになります。

ロケーション 説明
Install Cache c:\windows\Installer + c:\windows\ServicePackFiles
Uninstall C:\Windows 配下の “Uninstall”や”$hf_mig$”が付くディレクトリのサイズの合計
ProgramFiles32 32bit版ではc:\Program Files、64bit版ではC:\Program Files (x86)ディレクトリのサイズ
ProgramFiles64 64bit版 のC:\Program Files
Temp C:\Windows\Temp ディレクトリまたはユーザーが設定したSystemのTEMPフォルダ
OS
(Operating System)
(C:\Windowsのフォルダサイズ)- TEMP – Install Cache – Uninstall
# TEMP はTEMPディレクトリがC:\Windows 配下にある場合のみ
Profiles C:\Users (プロファイルディレクトリ)とC:\ProgramData ディレクトリの中から以下のディレクトリを除いたもの
All Users
Administrator
Public
Default
AppData\Local
AppData\LocalLow
All Users
Default User
LocalService
NetworkService
Local Settings
PageFiles ページファイルの合計。ページファイルは以下のレジストリキーから取得されます。
パス:HKLM\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Session Manager\Memory Management
値名: PagingFiles
Recycle Recycler ディレクトリまたは $RECYCLE.BIN ディレクトリの合計値
Restore すべての固定ドライブにある System Volume Informationディレクトリの合計値
User Files 全体の利用サイズから上述の値を除いたサイズを表示します。
User Files = OS – ProgramFiles32 – ProgramFiles64 – TEMP – Profiles – PageFiles – Restore – Recycle Uninstall – Install Cache

参考記事はこちら

※フォルダリダイレクトしたフォルダサイズや、ネットワークドライブのサイズは加味されない点には注意してください

ここで重要なのは、ユーザーファイルでないマスター肥大化など管理者側が把握すべきストレージサイズの問題を適切に把握することが出来ることです。

  • C:\Windows\WinSxS のサイズ肥大化
    Uninstall のサイズとOSのサイズの肥大化と言う形で確認出来ます
  • 特定ユーザーのProfile 肥大化
    Profilesのサイズ肥大化しているユーザーを確認する
    (”Potential for Slow Login due to Large Profiles”のPerspectiveでも分析することが出来ます)
  • ユーザーアプリケーションのサイズが大きいユーザー
    ProgramFilesとInstall Cacheのサイズ合計を確認
  • 復元用の領域が大きいユーザー
    Restoreのサイズ確認。(VDIなどでは無効にできる環境もあります)
  • 重複排除の効果が出やすいサイズの分析
    User FilesやProfilesのサイズを除いた部分のサイズは一般的にはユーザーによらない部分なのでストレージの重複排除などの効果が得られやすい領域になります。
    (”Storage with High Redundancy Potential”のPerspectiveでも分析することが出来ます)

利用されていないソフトウェアパッケージの分析

Software PackageのObservations ページでは利用されていないソフトウェアパッケージを分析することが出来ます。
“Unused Software”のPerspective ページで分析します。
ここでは30日間利用のないアプリケーションと90日間利用のないアプリケーションを分析することが出来ます。たとえば以下の表で「Unused 90 Days」列に表示されている数は、90日間利用のなかったシステム数を表しています。この数が、インストール数(Num Installed)とほぼ同数のパッケージは削除しても影響度が小さいことが考えられるため、削除を検討することが出来ます。
特にライセンスの必要なアプリケーションなどはここからもっと節約が可能でないかの検討することも出来るのではないかと思います。

興味のある方は是非以下のデモサイトなども利用してみてください。

参考情報

ユーザーガイド(英語)
SysTrack Visualizers User Guide

デモサイト
SysTrack Demo アカウントリクエストページ
VMware Desktop Assessment
SysTrack Cloud Edition For Citrix
SysTrack Cloud Edition For NVIDIA

Lakeside Portal 
オンライントレーニング(英語)
SysTrack Visualizer - Enterprise and Desktop Modules (v8.3)

Webinar(録画版)
SysTrack Visualizer (v8.3)