従業員満足度は、業績向上や生産性の向上、ひいては人材確保にも大きな影響を与えるとされる指標です。従業員が働きやすく満足だと感じられるような職場環境に整えることは、多くのメリットを生み出します。特に新型コロナウイルスの環境化での業務環境は、従業員の満足度の把握は困難な状況です。
本記事では従業員満足度とはどのような指標であるのか、影響を与える要素や従業員満足度を向上させるための施策やポイントについて解説します。調査方法や具体的な施策についても紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

基礎知識|従業員満足度(ES)とは?

従業員満足度とは、企業や組織で働く従業員が、どの程度満足して働けているかを表す指標です。「Employee Satisfaction」の略称から、ESと表記されます。1930年代よりアメリカで研究が進められていたもので、日本では1960年代に入ってから関心が寄せられるようになりはじめました。
従業員の満足度を高めることは、仕事への意欲やモチベーションを高め、組織や企業の業績向上へとつながります。従業員満足度に影響を与える要素は、決してひとつではありません。従業員満足度を高め、業績向上を目指すなら、それぞれの要素について考えて対策することがポイントとなります。

業員満足度を向上させる要素|5つのポイント

従業員満足度は、以下のような要素と大きく関係しています。まずはそれぞれにおいて、自社がどのような状況にあるのかを知ることがポイントです。

  • 企業ビジョンの共感
  • 上司のマネジメントへの納得度
  • 社内への貢献度を評価
  • 福利厚生の充実
  • 快適な就業環境/人間関係

それぞれについて解説していきます。

企業ビジョンの共感

企業ビジョンとは、企業が描いている未来図や未来像を意味し、その企業が社会や顧客にどのように貢献するのか全体的な方向性のことを指す言葉です。企業が示すビジョンは企業文化となり、従業員の価値観や行動様式、生活習慣などに影響します。
明確な企業ビジョンを掲げて従業員の共感を得ることは、従業員同士の一体感や連帯感、企業への期待感の高まりにもつながります。仕事への納得感が高まれば、従業員満足度も高まり、従業員のモチベーションアップや生産性、業績向上にもつがなるのです。

上司のマネジメントへの納得度

上司と従業員とのかかわりは、従業員満足度に大きく影響を与える要素です。日ごろ上司からどのようなマネジメントを受けているかによって、従業員満足度も大きく変わるのです。
的確な指示やコミュニケーションがとれ、従業員のことを理解し、高い承認感を与える上司がいる部署では、モチベーションや従業員満足度が高い傾向にあります。このような上司のもとでは、業務にもスムーズに取り組むことができ、部署やチームにとっても非常に良い結果をもたらすのです。
上司のマネジメント能力不足や上司自身の従業員満足度の低さは、従業員の退職要因にもつながります。「日ごろの努力や結果を上司に認めてもらえない」「ふられる仕事の量が適正でない」など、こうした思いは従業員のやる気やパフォーマンスの低下を招きます。こうした環境下で働くことは従業員にとっても強いストレスとなり、不満感や無力感は個人だけでなく部署全体へと広がっていくのです。
このような状況が起きている部署では、上司のマネジメントへの納得度を高める施策が必要です。上司のマネジメント力向上のための研修を行うことや、部下とのコミュニケーションをとる機会を設けることも検討すると良いでしょう。

社内への貢献度を評価

従業員の社内への貢献度を正しく評価することも、従業員満足度を高める要素となります。貢献度の高さは、自分の仕事が社内や業績に対して良い影響を与えているか、役目を果たせていると実感できるかどうかで変わります。逆に会社に貢献できていないと感じると従業員満足度が低く、仕事へのやりがいやモチベーションも低くなってしまうのです。
数字にでにくい部署や仕事内容などの場合には、貢献度の可視化がむずかしい場合もあります。このような場合には上司やチーム、部署間で貢献している事象に言及し、注目していることを伝えて、好意的に評価しあうことで満足度を高めると良いでしょう。

福利厚生の充実

福利厚生とは、企業が従業員に与える給与以外の報酬です。企業が法律で義務付けられている「法定福利」以外に、各種手当や補助、休暇やその他サービスなどが受けられる「法定外福利厚生」があります。
福利厚生は従業員やその家族が健康に過ごせるようサポートすることや、従業員自信が働きやすくなる環境を整えることが目的です。会社が自由に設定できる「法定外福利厚生」は従業員満足度へ大きく影響するため、内容の充実を図ることが重要となります。 

快適な就業環境/人間関係

快適で働きやすい就業環境を整えることも、従業員満足度の向上に必要な要素です。業務フローの見直しやシステム導入などにより、業務の効率化を図ることも非常に有効な方法です。従業員の負担やストレスを減らすことで、従業員満足度の向上へとつなげることができます。
また職場の人間関係の良し悪しなども、従業員満足度に大きく影響します。人間関係の悪化を理由に離職を選ぶ従業員は、決して珍しくはありません。上司との関係や同僚、チーム間のコミュニケーションがストレスなく円滑に行えるかなどに注視し、必要に応じた対処や適切な人員配置をすることも検討しましょう。

従業員満足度の向上で企業にもたらすメリット

業績やサービスの質にも影響を与える従業員満足度は、顧客満足度とも相関関係があります。ここでは、従業員満足度の向上が企業にどのようなメリットをもたらすのかについて詳しく解説します。

生産性/業績の向上

厚生労働省が行った調査では、従業員と顧客満足度の両方を重視する企業は、生産性の向上や業績向上へとつながるという結果がでています。従業員満足度の高い企業では、従業員のモチベーションも高く、職場環境も非常に良好です。風通しが良く働きやすい環境でもあるため、従業員自らが積極的に業務に取り組み、パフォーマンスの向上へとつながるメリットがあるのです。 

優秀な人材確保/従業員の離職率を下げる

従業員満足度を高めることを意識し、魅力のある職場作りに取り組んだ企業では、多くのケースで優秀な人材確保や離職率の低下に成功しています。人間関係も良く従業員が快適に働ける職場環境が整っていて、従業員の働きが適正に評価される企業であれば、おのずと職場を離れようと考える人は減ります。
厚生労働省の調査結果においても、従業員と顧客満足度の両方を重視する企業では、そうでない企業と比べて「人数と質ともに確保できている」割合が高いという結果になっているのです。このように従業員満足度の高い企業では、人材の確保においても良いメリットがあるのです。
定着率の高い企業は社外への認知も高く、優秀な人も自然と集まってくる傾向にあります。人材確保や離職率低減が課題となる企業では、従業員満足度の見直しから取り組むことが非常に有効となるでしょう。

顧客満足度(CS)の向上

従業員満足度と顧客満足度は、相関関係にあります。従業員満足度の向上は、従業員1人ひとりの業務への姿勢が反映され、自社商品やサービスの質が高まることへつながるのがその理由です。 
さらに従業員満足度の高い企業の従業員は帰属意識も高く、自社の商品やサービスを深く分析します。結果として顧客満足度向上につながる商品やサービスの提供ができるようになるのです。 

従業員満足度向上の取り組み|ES調査方法

従業員満足度は決して感覚的なものではなく、数値として表すことが可能な指標です。この指標は、「ES調査」と呼ばれる従業員満足度の調査を行うことで数値化することができます。
ES調査は従業員満足度向上を目指すうえで非常に大切な調査です。大手企業では、年々従業員満足度調査の実施率も増えています。従業員満足度向上のためには1度きりの調査ではなく、定期的な調査と改善が重要です。具体的には以下のようなアンケート調査で、従業員満足度を測ることができます。

アンケートでの調査実施

従業員満足度を測るアンケート調査では、主に以下のような項目を目安にアンケートを行います。 

  • 業務の満足度
  • 処遇の満足度
  • 企業の満足度
  • 上司の満足度
  • 福利厚生の満足度
  • メンタルヘルス

アンケートの手段としては、自社内で行う方法と外部へ委託する方法の、2種類の方法があります。 
自社で調査を行う場合はアンケートツールを活用し、独自でアンケートを作成して使用します。回収したデータはツールや表計算ソフトなどで集計します。総合的なマネジメントシステムには、社内アンケート機能が付属されている場合がありますので、そうした機能を活用するのもひとつの手段です。
外部へ委託する場合には、調査会社やコンサルティングなどの外部に委託する方法が一般的です。委託費用などのコストはかかりますが、アンケート作成からデータ集計、分析まですべての工程を任せられます。

調査手順

ES調査は以下の手順で実施します。

  • 調査票の設計/作成
  • 従業員へ配布
  • 回答/回収
  • 集計
  • 分析
  • 課題抽出
  • 対策検討/実行

上記手順で回収した回答は、単純集計やクロス集計を行い集計し、調査の目的や課題に合わせて分析していきます。
分析結果をもとに課題を抽出し、今後どのように取り組めば良いのかしっかりと検討を行うことが大切です。必要に応じて従業員へのフィードバックなども行い、従業員満足度向上へとつなげていきましょう。

まとめ

生産性や業績向上や優秀な人材の確保、離職率の低下など、従業員満足度の向上にはさまざまなメリットがあります。そのためにもまずはES調査などを行い、自社の課題点や改善ポイントを見極めることが重要になります。
従業員のモチベーションを高めるためにも、組織改善を支援するシステム作りは重要です。リモートワークが当たりまえとなりつつある中、従業員がトラブルなく業務を行えているか?など従業員のITリソースの利用状況を把握することが重要視されてきています。
Lakeside Softwareの「SysTrack」は、従業員のワークプレイスを可視化・分析することで業務の効率化を図り、従業員の満足度向上を強力にサポートします。一度皆さまの環境で、実際にどの様に従業員のITリソースの利用状況が見えるのかお試しいただければと思います。

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