社会の複雑性が増し、予想外の出来事が数多く起こる中、どんな事業であっても問題が発生しないことはあり得ません。仕事を進めていく上で日々何らかの問題が発生します。

しかし発想を切り替えれば、そもそも事業とは「問題を解決すること」です。つまり、顧客が抱えているさまざまな問題を、自社のサービスを通じて解決し、その対価として利益を得るのが事業です。そんな事業の本質とも言える、問題解決に必要な5つのステップを詳しく解説していきます。

そもそも「問題」とはなにを指す?

まず、問題とは一体何かという定義を明確にしましょう。小学館から出ているデジタル大辞泉によると、問題とは「解答を求める問い」「批判・論争・研究などの対象となる事柄」「困った事柄」「世間が関心をよせているもの」などと定義されています。
もう少しわかりやすく言えば、問題とは「理想と現実の間にあるギャップ」のことです。こうあってほしいという「理想」と、目の前に展開されている「現実」の乖離が大きいほど、それを「問題」として認識します。

企業には理念や目標、ビジョンといった「理想」があり、その理想を実現していくことが事業経営です。理想の実現に立ちはだかる障壁を問題と定義するならば、問題を一つひとつ解決していく過程こそが事業だと言えます。

問題解決能力が高い人の特徴とは?

問題解決能力とは、原因を調査・分析して最適な解決策を立案し、実行に移す能力を指します。さまざまな問題に直面するビジネスシーンにおいて、問題解決能力はなくてはならない重要なスキルです。

とくにリーダーや管理者には、日々起こるさまざまなアクシデントを解決していく能力が求められます。リーダーの責務はチームと部下を企業理念に沿って正しく導き、確実に成果を出すことです。そのためには降りかかる問題に対して、的確かつ迅速に対応していかなればなりません。

問題を解決する能力に長けた人とは、どのようなタイプなのかを具体的に見ていきましょう。

問題を楽しむことができる

高い問題解決能力を持つ人には、「目の前の問題を前向きに捉えて楽しめる」という特徴があります。ビジネスでも人生でも問題は常に発生するものであり、起きた問題に対してネガティブに捉えるかポジティブに捉えるかは、受け取る側の意思に委ねられます。

問題解決能力に長けた人は、起こった問題を悲観するのではなく、自己成長のチャンスと前向きに捉えることができます。そして、まるで難解なゲームに挑戦するように、問題を楽しみながら解決していこうとします。

このようなタイプの人は日頃から自己研鑽を怠らず、さまざまな学びを得ているため、どのような問題も乗り越えられるという自信に満ちています。問題をポジティブに捉えて楽しめるというのは、日々の意識に裏打ちされたスキルと言えるでしょう。

問題の原因を分析することができる

問題の起こる背景には必ず原因があります。問題を解決するには、その原因を分析して取り除き、同じ過ちを繰り返さないようフィードバックを得ることが大切です。

問題解決能力に長けた人は、なぜその問題が起こったのかという原因を冷静に分析できる、鋭い観察力と深い洞察力を持っています。起きてしまった問題に飲み込まれるのではなく、「なぜその問題が起こったのか?」という原因を客観的に分析し、「どうすれば解決できるのか?」という最適解を導き出せます。

客観的に捉えることができる

優れたリーダーやビジネスパーソンに共通しているのが「物事を客観的に捉えられる」という俯瞰的な思考です。俯瞰的な思考とは、高い所から見下ろして全体を観察することであり、問題をスムーズに解決するために必要な能力でもあります。

問題にとらわれて飲み込まれてしまう人は視野が狭く、主観的な物の見方しかできない傾向にあります。反対に、問題解決を得意とする人は物事を俯瞰して客観的に捉え、感情論や精神論にとらわれることなく、物事の本質を見極めることに長けています。思い込みや個人的な感情を差し挟むことなく、客観的に向き合うことで、広い視点から解決への糸口が見つけられるのです。

問題解決のための5ステップ

問題に直面した際は、漠然と対策法を思案しても解決へと導くことはできません。問題を解決するには、順序立てて論理的に段階を踏んでいく必要があります。

具体的には「問題発見」→「原因の調査と分析」→「解決策の立案」→「解決策の実行」→「結果の評価」という5つのステップを段階的に踏んでいくことが問題解決へとつながるでしょう。ここでは、その5つのステップについて詳しく解説します。

1. 問題発見

問題を解決するための第一ステップは、問題を発見し認識することです。問題とは、大きく分けると「発生型」「潜在型」「設定型」の3つに分類されます。

「発生型問題」とは、すでに起きてしまった問題を指します。例えば、「取引先企業の倒産によって売上が減少した」「商品に問題があって返品された」といった問題が挙げられます。

「潜在型問題」とは、今後発生しうることが予測される問題のことです。例えば、「取引先の倒産によって売上高が減少する」という問題の裏には、「資金不足によって市場での競争力が低下している」といった問題が潜んでいます。こうした目に見えない問題を潜在型といいます。

「設定型問題」とは、実現すべき課題や達成したい目標などを指します。取引先企業に依存しない新たなビジネスモデルの創造や、収益構造の抜本的な見直しといった課題や目標が該当します。

このように、問題は必ずしも目に見える形で顕在化しているわけではないため、問題点を適切に認識する深い洞察力が求められます。

2. 原因の調査と分析

一体何が問題なのかを認識できたら、次のステップでは原因を徹底的に調査して分析していきましょう。問題の原因を突き止めて調査・分析することで、最適な解決策をスムーズに導き出すことへつながります。原因の調査方法は大きく分けると「現状調査」「原因調査」「問題分析」の3つに分類されます。

「現状調査」とは、問題発生によって現状にどのような変化が起きたのかを調べることです。できる限り関連するデータや事実を集め、全体像を把握することに努めましょう。

次に「原因調査」とは、現状調査の結果を踏まえて、原因を分析することです。分析によって浮かび上がった原因には、さらなる原因があるはずです。原因調査では、そのように深堀りして、本当の原因が何かを探ってください。

「問題分析」は、さまざまな要因が重なり合った複雑な問題を整理・体系化して分析することです。ロジックツリーとして図式化することで、複雑な問題も分析しやすくなります。

3. 解決策の立案

問題を調査・分析して原因を明確化したら、次は解決策の立案をしましょう。問題解決とは、現実の障壁を取り除いて、理想とする状態へ到達することです。そのためには具体性をもった解決策を立案する必要があります。

解決策の立案では、特定した原因を取り除くにはどうすればよいのかを徹底的に考え抜きます。問題解決のために何をするべきかを考え、あらゆる可能性を考慮して思いつく限りの解決策を立案しましょう。
多くの解決案が提出された場合は、視野を広げて問題を俯瞰的に捉え、優先順位を明確にしましょう。そうすることで、効率よく問題解決へと導けます。

4. 解決策の実行

解決策の立案で問題解決へと至る道筋が見えたら、次は計画に沿って実行していきます。解決策は実行可能なレベルまで具体的に落とし込む必要がありますが、成功の確証が不透明であっても、ある程度の仮説が立った段階で実行に移していきましょう。どれだけ優れた計画でも、実行に移さなければ机上の空論に過ぎません。

すべての計画が完璧に整うことはあり得ず、問題を解決へと導く過程で予想しなかった新たな問題が発生することも考えられます。そういった事態を想定して、完璧な計画を立てるよりも、臨機応変に対応できる柔軟な計画を立案して実行に移しましょう。

5. 結果の評価

問題解決に至る最後のステップは実行した結果を評価することです。事前に行った計画と比較しながら、どのような結果を得られたのか評価していきます。

解決策の実行によって問題が解決され、満足のいく結果を得られたのなら、今後起こり得る同じような問題の発生に備えてノウハウを体系化し、共有しましょう。
もしも十分な結果を得られなかった場合は、再びステップ2の「原因の調査と分析」へと戻り、問題解決に取り組みます。大切なのは、問題が起きる度に立ち止まるのではなく、計画・実行・評価・改善のPDCAサイクル(plan-do-check-act cycle)を回し続けることです。

「SysTrack」を利用して社内システムの問題の解決を

事業を展開している以上、さまざまな問題が起こること自体を避ける術はありません。世の中に「ゼロリスク」とうものは存在せず、すべてはトレードオフの関係で成り立っています。

大切なのはリスクを避けることではなく、リスクをコントロールすることです。問題が起こらないように石橋を叩くのでなく、いつ問題が発生しても臨機応変に対応できるような仕組みを体系化することが重要です。

そのために、例えば社内システムのトラブルシューティングに特化した、Lakeside Software社の「SysTrack」のようなITツールを導入することも有効です。SysTrackは、利用しているテクノロジーの最適化やユーザーエクスペリエンスの数値化など、ビジネス全体の生産性向上に貢献するワークスペースアナリティクスのプラットフォームです。何が従業員の生産性に影響を与えているかを把握でき、問題発生時の迅速な対応やシステムの安定運用に役立ちます。今後起こると予想されるさまざまな問題に備えるためにも、SysTrackの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

まとめ

どれほど優れた企業やビジネスパーソンであっても、事業を運営していく上で何らかの問題や障害は必ず起こります。ビジネスにおける問題解決を行うためには、理想と現実の間にあるギャップを認識して、それを埋めるために何をなすべきかを明確にして行動に移す必要があります。

大切なのは、起きた問題だけにとらわれることなく、冷静かつ客観的に原因を調査・分析すること。そして解決策を立案して実行に移し、結果からフィードバックを得て、ノウハウを体系化することです。

高い問題解決能力は、組織をまとめるリーダーにはなくてはならないスキルです。ぜひ、今回の記事を参考にして問題解決に取り組んでください。

参考資料:
Solution Brief)SysTrack Resolveによるトラブルシューティング
ビデオ)5分でわかる「SysTrackでワークスペース のトラブルシューティング」