システム運用管理は、企業のサーバーやネットワークといったIT資産を効率的に活用するための重要な業務です。ITシステムは多くの企業でビジネスの根幹を担う重要な仕組みであり、人事や経理、在庫管理や顧客管理、市場調査や販売戦略などさまざまなシーンで活用されています。今回は企業の根幹を支える、システム運用管理業務の特徴や、運用に便利なサービスを紹介します。

システム運用管理とは?

システム運用管理とは、社内に設置されたサーバーやネットワークといったITシステムを安定利用するために運用・管理を行う業務のことです。
例えばユーザーや顧客の情報管理、蓄積されたデータのメンテナンスやバックアップ、不正アクセスやマルウェアといったサイバー攻撃に備えたセキュリティ管理などが主な業務です。システム運用管理は、ITインフラを利用している企業にとって生命線とも言える重要な業務です。
万が一システムに障害が発生して、自社が提供するサービスやITインフラが利用できなくなれば、ユーザーや顧客に多大な迷惑をかけるだけでなく、その後の会社経営に影響しかねない大きな損失が発生する可能性もあります。システム運用管理とは、それほど重要な役割を担う業務なのです。

システム運用管理とシステム保守の違い

構築されたシステムの「運用管理」」と「保守」は、混同されがちですが、明確な違いがあります。「システム運用管理」とは、毎日の業務をスムーズに行うために、構築したITシステムを正常動作させることを目的としています。対して「システム保守」とは、システムに問題や障害が発生した際のトラブル対応が主な業務です。システム運用管理が継続的な業務であるのに対して、システム保守は、どちらかといえば突発的な状況での業務と言えます。
ただし、システム運用管理とシステム保守の定義は企業によっては線引きが曖昧な場合があり、システム運用管理部門が保守業務を掛け持ちしている事例も少なくありません。現在、国内のITエンジニアは深刻な人手不足に悩まされています。経済産業省「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果によると、IT産業で働く人材は2019年をピークに減少し続けており、その流れは今後さらに加速すると予測されています。こうした人材の不足という背景もあり、一つの部門が運用管理業務と保守業務を同時に担当するのは決して珍しいことではありません。
しかし、システムの運用管理とシステムの保守は異なる業務であり、兼任させることによりエンジニアの疲弊につながります。業務上のミスも発生しやすくなるでしょう。企業側は、エンジニアが働きやすい環境を作ることが重要です。
(参照元:https://www.meti.go.jp/committee/kenkyukai/shoujo/daiyoji_sangyo_skill/pdf/001_s02_00.pdf

システム運用管理は大きく3種類

システム運用管理は、大きく分けると3つに分類されます。「ネットワーク管理」「システム管理」「業務運用管理」です。ここでは、それぞれがどのような役割を持つ業務なのかを見ていきましょう。

ネットワーク管理

ネットワーク管理とは、社内に構築されたITインフラのネットワークを正しく運用するために管理する業務です。
例えば、アクセス権限やパスワードといった企業機密とも言える設定や情報を管理します。情報の漏えいは企業が最も恐れることでもあるため、ネットワークへの不正アクセスや個人情報の流出を防ぐ大切な業務です。また、社内のネットワーク規模が大きくなるほど、情報システムに関する問題も増加します。
ネットワーク関連の障害により、あらゆる業務が支障をきたし、生産性低下を招く恐れにつながります。こうした事態を防ぐためにも、正常にネットワークが稼働できるように管理します。

システム管理

システム管理とは、情報システムが正しく稼働するように管理する業務です。主にサーバーやストレージなどを管理して正常に作動しているかを確認し、予定に従って定例作業を実行します。サーバー機器のデジタルデータの保存や管理も重要な業務です。
万が一の事態に備えて、定期的にデータのバックアップを取るのはもちろん、バックアップしたデータを分散して保管するといった業務も含まれます。そのほかにも周辺機器やバックアップ媒体、台帳やドキュメントなどの管理も行います。

業務運用管理

業務運用管理とは、ここまで見てきたようなITインフラやネットワークの管理、利用しているシステムの動作確認やバックアップ業務など、システム管理業務そのものを運用・管理していくことを指します。システム管理業務のスケージュール立案や作業の定例化など、情報システム部門の業務が滞りなく円滑に進むようにサポートし、業務が予定通りに進んでいるかの進捗確認を行います。また、データのバックアップが設定通りに正しく実行されているのかについても管理・確認しています。

システム運用管理の主な業務内容

システム運用管理の主な業務内容を紹介します。

バックアップ対応

サーバーのデータが定期的にバックアップされるように管理する業務です。通常、バックアップされたデータは一括管理せずに、分散化して保管することでデータ破損やデータ紛失のリスクに備えます。また、バックアップスケジュールや、バックアップ範囲の設定も、この業務に含まれます。

セキュリティ管理

セキュリティ管理は、ネットワークの安全性を確保するための業務を指します。具体的な業務は、ネットワークウィルスの対策、ファイアフォールの設定、そして通信の暗号化です。また、各端末のパスワードや、ソフトウェアの管理者権限、などの設定も含まれます。

設備管理

デジタルの管理だけではなく、システム運用に必要な設備管理も、業務の一環です。外部ストレージなど、バックアップ媒体が消耗していないかの確認や、電算室内や、各端末の備品の補充などが主な業務内容です。

オンプレミスとクラウドどちらがおすすめ?

ITシステムの運用は企業活動を行う上で重要な要素です。今やIT企業だけでなく製造業や建設業、または飲食業など、多くの業種がITシステムを導入して業務の効率化を図っています。そんなITシステムを構築するプラットフォームは大きく分けて「オンプレミス」と「クラウド」の2種類があります。ここではオンプレミスとクラウドのメリットや、その特徴について詳しく解説しましょう。

オンプレミスのメリット

オンプレミス型の情報システムは、利用するリソースをすべて自社で用意します。システムを構築するためのサーバー機器はもちろん、サーバーを設置するため、カスタマイズ性に優れるというメリットがあります。そのため、自社が求めるシステム環境を自由に構築可能です。
また、強固なセキュリティを構築できることもオンプレミスの強みです。自社のデータセンターにITシステムを設置して、社内で構築された内部ネットワークのみで運用を完結させるため、第三者への情報漏えいや、サーバーへ侵入されるリスクを軽減できます。その高いカスタマイズ性から、自社のほかのシステムとの連携も容易で、既に複数のシステムを利用している場合でも安心して導入可能です。

クラウドのメリット

クラウド型の情報システムは、ITベンダーが用意するインターネット上の環境に接続するだけでサービスが利用できます。自社サーバーを用意する必要がなく、サーバーを設置するための設備も不要となります。これにより、オンプレミス型と比較すると初期投資とシステムの導入コストを安価に抑えられる、という点が最大のメリットです。
自社サーバーの管理や保守業務が必要なくなるため、運用管理部門の人件費削減にもつながります。また、クラウド型は災害に強いというメリットもあります。万が一、大規模な災害が発生して社屋が甚大な被害に遭っても、情報システムは社内ではなくITベンダーのデータセンターに分散されているので復旧が容易に可能です。

あらゆる環境に対応した「SysTrack」でシステム運用を効率化

IT技術は想像を超える速さで進化し、システム運用管理部門の業務はますます複雑化していくものと思われます。人材不足の深刻化が叫ばれる中、ITエンジニアの業務は多様化の一途を辿っています。このような問題解決の一助となるのは、ITツールです。
例えば、レイクサイドが提供する「SysTrack」は、ITインフラの運用と管理、そしてユーザーのエクスペリエンスを数値化し分析を行います。リモートワークが通常化している状況下では、ユーザーのリモートワーク環境下での生産性よく業務が行えているかを把握することは、今後さらに重要視されてきます。
運用管理だけではなく、ユーザーの生産性の分析と改善も考慮し、自社の業務をより効率化するために、SysTrackの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

まとめ

IT環境を安定的に稼働させるには、基盤となるITインフラを正しく構築して運用することが必須です。システム運用管理とは、企業を支えるITインフラを効率的に活用していくための業務です。企業のIT環境を裏からしっかり支える役割を担っていますので、日進月歩で進むIT技術に関する深い知識と技術力を培いながら、着実に遂行しましょう。