VDI(Virtual Desktop Infrastructure/仮想デスクトップ基盤)はデスクトップ環境の集中管理により、運用コスト・工数の削減、セキュリティ強化、業務効率化などに寄与する技術として幅広く採用されています。さらに、COVID-19(新型コロナウイルス)感染拡大によってテレワークが拡大する中、VDIを構築することでより生産性の高い非接触型ビジネスが展開できます。

しかし、VDIの運用は決して簡単というわけではありません。いくつかの原因によってシステムパフォーマンスが低下し、事業部門ユーザーから「なんだか操作が重いんですけど…」という声が寄せられることが多くあります。

そこで本記事では、VDIが遅いと言われたときの対処法をご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

VDIが最も遅いと感じられる瞬間は?

VDIを運用している企業において、サポートデスクに「VDIが遅い」とクレームが最も多く飛び込む瞬間があります。それが「午前/午後の始業時」です。特に午前の始業時ではデスクトップへのログインから各種アプリケーションの起動などシステム負荷が集中するためパフォーマンス悪化が出やすい特徴があります。ちみにこの現象をログオンストームと言います。

この原因として考えられるのは、VDI導入前の準備として行うサイジング(サーバーやストレージのリソース確保のための準備)です。サイジングではこれから稼働させる予定のシステム/サービスに適した規模のサーバーリソースなどを見積もり、それに応じた調達を行います。VDIを導入する際は個別の調査に止まらず、組織全体の傾向をつかむことが重要です。しかし、時間的・コスト的制約から一定の範囲だけを対象に調査を実施し、その結果から全体のサイジングを行うというケースが見られます。このようなケースにおいてはサイジングの甘さが出てしまいVDI導入後にシステムパフォーマンスが著しく低下する恐れがあるのです。

また、VDI導入に関わる費用を切り詰めた結果としてサイジングが適切ではなく、同じくシステムパフォーマンスが低下するケースもありますし、最初は限定したユーザーを対象にしていたものの適用範囲を拡大することでパフォーマンスが低下するケースも垣間見られます。
この失敗を回避するにはやはり導入前の適切なサイジングと、VDI導入後のシステム監視にも対応可能な柔軟性の高い対応が求められるのです。

特定のデバイスのパフォーマンスが低下することも

VDI導入に際しサイジングを充分に行い、実際に導入してからも午前/午後の始業時にシステムパフォーマンスを落とすことが無い企業においても、特定のデバイスだけでシステムパフォーマンスが低下するとう現象が起きることがよくあります。

この場合、当該デバイスにインストールされているアプリケーションや特定のデータ処理がパフォーマンスに影響を与えている可能性が高いでしょう。アプリケーションの動作チェックを十分に行えなかったケースもありますが、VDI導入後に新たに採用したアプリケーション等によってパフォーマスが低下することもあります。また、OSを最新のWindows 10にした瞬間に遅くなるなどのケースもあります。

VDIは物理デバイスに比べてCPUの処理やIOPS(データ読み書きの性能)が低く出る場合がよくおきます。そのためユーザーが物理デバイスを使用していた時と同じように利用してしまうとシステムパフォーマンスが低下する原因になります。アプリケーションをいくつも起動したままにしたり、3Dグラフィクスのような重いアプリケーションを起動するようなケースでは注意が必要なのです。対処法としては従来通りの使い方に耐えられるようにリソースを追加するか、ユーザーに使い方を変えてもらう必要があります。

VDI環境では問題の切り分けが難しい…

物理デバイスにより個々にデスクトップがインストールされていた環境では、システムパフォーマンスの低下が起こった際も比較的容易に問題の切り分けが行えました。それはデスクトップOS間でリソースを共有することが無いためです。

一方、VDI環境ではサーバーリソースを複数のデスクトップOSで共有することになり、ネットワーク環境やアプリケーション環境は今まで以上に複雑化します。そのため、特定のユーザーに発生した問題が個人のものなのか、もしくはシステム全体のものなのか、特定のサーバーのものなのかを素早く判断できないのが大きな難点です。また、どこから苦情が来ても原因が一部のユーザーによるものというケースもあるでしょう。

つまりVDIは導入時のサイジング等だけでなく、日々の運用をどうするか?によってシステムパフォーマンスが大きく左右されるわけです。

VDI環境をユーザー視点で管理できる「SysTrack」

システムパフォーマンスの低下が度々起きる、問題の切り分けが難しいなどの難点を持つVDIの運用を効率化するためにお勧めしたいのがLakeside Softwareが提供する「SysTrack」です。

SysTrackは「ワークスペースアナリティクス プラットフォーム」と呼ばれるビジネスツールであり、ユーザーからは見えないエージェントをエンドポイント端末に配布することで、システム全体のログやレジストリキー、パフォーマンス情報などあらゆるデータを収集します。SysTrackエージェントはCPUのわずか1%しか消費しないので、それ自体がパフォーマンスを損なうことがありません。

また、SysTrackはアプリケーションのパフォーマンスからハードウェア、ネットワークにいたるまで、ユーザーエクスペリエンスに影響を与える全ての情報を継続的に監視します。これによりユーザー視点でシステムパフォーマンスを測定することが可能で、VDI環境において「どのユーザーがパフォーマンス低下を感じているか?」を明確な数値として表すことが可能です。さらに端末(仮想デスクトップ)からのデータ収集を通じて各端末のパフォーマンスを可視化すると、トレンドや相互関連性を解析および分析することで、「ユーザーがパフォーマス低下を感じている原因は何か?」をSysTrack上で特定することが可能です。この他、SysTrackには次のような利点があります。

  • 大規模なIT環境を保有する企業でも400,000を超えるエンドポイント規模の拡張が可能。
  • オンプレミスやオンラインなどあらゆる環境からデータを収集。
  • 多様化するワークスタイルに対応するためモバイル環境のエクスペリエンスを最適化。
  • オンラインおよびオフラインでデータを収集する際、従業員とIT管理者におけるコンプライアンスを確保。
  • エンドポイント検査機能および評価機能を用いてセキュリティリスクを可視化。

以上のように、SysTrackは現在、そして今後VDI環境を構築しようとしている企業にとって、導入前のアセスメントはもとより、導入後もシステムパフォーマンスを継続的に監視し、パフォーマンス低下の原因を素早く特定し問題を早期に解決するのに欠かせないビジネスツールです。

また、SysTrackを導入すれば「何となく操作が重い…」といった漠然としたクレームに対しても即座に原因を特定できるため、VDI管理者の負担を大幅に軽減します。VDI環境を構築される際は、「VDIモニタリング」ダッシュボードでお試しください。VDI管理に必要なユーザー使用感、利用量の変化を見極めるための必要な情報をワンストップで把握することができます。30日無料でお試しいただけますので、是非こちらからお申し込みください。