ワークスタイル変革や従業員の満足度向上、優秀な人材の確保などの観点からリモートワークの導入を実施・検討している企業は多いでしょう。本稿を読まれている読者の方も、何らかの形でリモートワークに興味を持っているのではと思います。
来年の東京オリンピック・パラリンピック開催に向けてリモートワーク導入に取り組んでいる企業が増えています。五輪開催時は道路交通の渋滞や鉄道の混雑が予想されているので、2020年7月24日~8月9日までの2週間強、リモートワークでオフィス出社の必要性を無くすことが目的です。レノボ・ジャパン、リコー、トヨタ自動車、パナソニックなどの大企業は東京オフィスに勤務する大多数の従業員を、期間中は在宅勤務に切り替えるための取り組みをすでに実施しています。

出典:ニューススイッチ『五輪開催中の社員はリモートワーク?!働き方改革に注目

リモートワーク機運が高まっている中、検討中の皆さんにはそのメリットや注意点を改めて理解した上で、取り組みを開始していただきたいと思います。果たして、リモートワークのメリットと注意点とは何でしょうか?

リモートワークの概要を整理

簡単に説明すれば「オフィスに出社せず遠隔で仕事をする」のがリモートワークです。ちなみに働き方改革を推進している政府では、遠隔で行う仕事を「テレワーク」と呼称しています。意味に違いはないので、本稿ではリモートワークで話を進めていきます。
リモートワークは大きく分けて5つの働き方があります。それぞれの特徴を確認していきましょう。

  • 在宅勤務
    自宅を主な就業場所として仕事をします。ICT(情報通信技術)が整えられていればさほど難しくはないでしょう。通期時間を大幅に削減でき、かつワークライフバランスが整いやすくなります。
  • モバイルワーク
    特定のオフィスに就かず、どこでも仕事ができる状態を維持します。取引先オフィスにて一定期間を仕事をするシステムエンジニアなども、モバイルワークの一種です。
  • サテライトオフィス
    本社オフィスや支社オフィスの近辺、または遠方に別のオフィスを設置して重調印にとって働きやすい環境を整えます。近年では、コワーキングスペースなどを利用するケースが増えています。
  • スポットオフィス
    出張者やモバイルワーカーが気軽に立ち寄れる簡易的オフィス空間をスポットオフィスと呼びます。導入率はまだ低いですが、今後拡大する可能性が高いでしょう。
  • リモートワークセンター
    リモートワーク導入を前提として、ICT環境が整えられた共同利用型施設です。リモートワーク導入企業にとって働きやすい環境が整っています。

リモートワークのメリット

それでは、リモートワークを導入するメリットをご紹介します。

  1. 通勤時間、交通費を削減できる
    在宅勤務は就業場所が自宅なので、通勤時間はゼロです。従業員は今まで通勤に使っていた時間を丸ごと削減できるため、時間を有効的に使えます。企業はその分の交通費を大幅に削減できるため、人件費を軽くできます。
  2. オフィスコストが削減できる
    コスト削減効果は交通費だけでなく、オフィス費用にも及びます。机やイス、キャビネットなどの備品類をはじめ、光熱費などの固定費用が削減可能です。フルリモートワークを実現している企業では、オフィス賃料なども削減でき、あるソフトウェア開発企業では従業員1人あたり年間110万円の節約に成功したという報告もあります。
  3. 労働生産性が向上する
    リモートワークを導入している企業では、従業員同士の世間話や不要な会議などが無くなることになり、業務の妨害要因が減るため集中して仕事に取り組むことができます。これにより、1日の業務遂行量がアップし、労働生産性が向上します。
  4. ワークライフバランスが整う
    プライベートに費やす時間が増えれば、ワークライフバランスが整えられ、従業員は新進ともに健康な状態で仕事に取り組むことになります。そうして組織全体がエネルギッシュになることで、労働生産性向上に貢献したり、イノベーションが生まれたりしやすい環境を創ります。
  5. 組織の連帯感が強まる
    リモートワークを導入する組織の連携性が低くなると考えられがちですが、実際は違います。組織が1つに統合されたシステムを利用することで、連帯感が強まる効果があると言われているのです。
  6. 優秀な人材を確保しやすくなる
    リモートワークを導入している企業では、国内外を問わず様々な地域から優秀な人材を集めることが可能です。リモートワークを導入している場合はそれをアピールでき、優秀な人材が確保しやすくなるでしょう。

リモートワークの注意点

次に、リモートワークの注意点をご紹介します。

  1. 対面コミュニケーションが減る
    ICT環境を整えれば組織がコミュニケーションを取ることは容易ですが、対面コミュニケーションが減ることで生産性が低下する可能性もあります。特にクリエイティブさを重視している企業では、従業員の対面コミュニケーションから様々なアイディアが生まれることも考えられるため、リモートワークに適さない場合もあります。
  2. セキュリティ強化が必要
    リモートワークでは従業員が私用デバイスを使う可能性も考慮する必要があり、セキュリティの低下が懸念されます。情報暗号化や遠隔のロックなど、企業によっては多様なセキュリティシステムを導入し、セキュリティを強化する必要があります。また、管理の目が行き届かなくなることでセキュリティリスクが増加することもあるので、注意が必要です。
  3. 会議が非効率的になる
    Web会議システムを導入すれば複数人での会議問題は解決できます。ただし、対面コミュニケーションと同じ速度で情報を共有しづらいため、会議が非効率になる可能性があります。
  4. 従業員間に格差が生まれる
    仕事内容によってはリモートワークが困難な場合もあります。そのため、リモートワークの恩恵を受けられる従業員とそうでない従業員との間で格差が生まれる可能性があるため、注意が必要です。

リモートワークを正しく導入する

リモートワークをいきなり全社的に導入するのは難しいと言われています。まずは部門単位や特定ユーザー単位でスモールスタートすることで様々な問題や課題が浮き彫りになってくるでしょう。もちろん、リモートワークを導入することで、具体的にどのような効果が得られるか?を把握することも可能になります。

また、リモートワーク導入時はその目的を明確にした上で、組織全体に共有して導入の意義などをはっきりさせることも大切です。目的が不明であったり、組織全体が共通認識を持てなかったりする場合のほとんどは取り組みに失敗します。

最後に、従業員がリモートワークにおいて快適にシステムやアプリケーションを利用できているかどうかを把握するために、Lakeside SoftwareのSysTrackをご検討ください。SysTrackはシステムが抱えているパフォーマンスを可視化します。またトラブルのボトルネックの早期発見にも役立ちます。さらに、シャドーITなどセキュリティリスクの抑止効果もありますので、リモートワーク導入に欠かせないソリューションです。リモートワーク導入時は、ぜひご検討ください。

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